流れのほとり NO.28
最近の学校の先生は大変だろうな、と思うことがあります。それは名前のことです。
<読めない名前>
この頃は個性的と言うか、昔は付けなかったような名前を子供に付ける人が多いからです。昔は太郎、次郎、一郎、三郎などと数字が付いていて、その人が長男なのか、二女なのかが分かるような名前が多くありました。又は親の名前の漢字の一字を取っている名前、茂夫の長男が一茂といった具合です。
ところが最近はキラキラネームと言うのでしょうか、頭をひねっても読めないような、ちょっと外国風の名前を付ける人が増えているようです。ですから、学校の先生はあらかじめ漢字の名前に読みをルビで書いてもらわないと読めないでしょう。
<名は体を表す>
「名は体を表す」と言うように、名前はそのものの中身を表しています。東京は京都から東に移った首都で、東京という名前になったのでしょう。私は札幌に住んでいたことがありますが、北海道の地名の多くはアイヌ語から来ているので、これらもなかなか正しく読めません。北海道から東南アジアのタイ国に移りました。
<クルンテープ?>
タイ国の首都はバンコクです。ところがこの名前は外国人が使う名前でタイ人はバンコクと呼ばず、クルンテープと言います。クルンは都と言う意味で、テープとは天使と言う意味です。つまり、バンコクは天使の都だということです。ところが「クルンテープ」という名前も短くした簡略名なのです。つまり、本当の名前はもっと長いのですが、長すぎるので便宜上短くカットしました。このことを知った私は、本物の長い名前を知りたくなりました。それは次のように長い名前です。
「クルンテープ マハナコーン アモンラッタナコーシン
マヒンタラーユットタヤー マハーディロカポップ ノッパラッタナ ラーチャターニー ブリーロム ウドムラチャニウェート マハーサターン アモンラ ピマーン アワターンサティット サカタティヤー ウィサヌカム プラシット」です。
意味は、辞書によると、『天使の都、偉大なる都,帝釈天の壊れないエメラルド 帝釈天の戦争のない平和な、偉大にして最高の地、九種の宝石のような心楽しい王都 数々の大きな王宮があり 神が住んでおられる 帝釈天がウィサヌカムによって完成した」都、ということだそうです。
こんなに長くては名前として通常使えませんから、『クンテープ』と短縮形で呼んで使っているのです。しかし、タイ人の小学生に尋ねればほとんどの生徒はすらすらと言ってくれます。私はこの名前がタイ字でデザインされているTシャツを持っていて、覚えようとしますが難しくて覚えられません。
<聖書の中の名前>
聖書を開いてみると、聖書中の人物の名前は、日本人の名前と同じように意味があります。イエスの弟子ペテロの旧名はケファとかシモンでしたが、イエスからペテロ(石、岩)と言う名前を頂きました。彼のイエスを信じる信仰の石の上に教会を建てるようにと、名付けられました。
天使はマリアにあなたは男の子を産みますと告げ、その子の名前をイエスとしなさい、と命じました。イエスとは「神は救う」と言う意味です。キリストとは名前ではなく、タイトルです。意味は救世主。ですからイエス・キリストとは、救世主(メシア)イエスということです。
イエスは「わたしは、あなたがたがわたしの名によって求めることは、何でもそれをしてあげます。父が子によって栄光をお受けになるためです。」(ヨハネ14:13)と言われました。ですから、クリスチャンは祈る時、主イエスの名前によって祈り求めます。それは私たちの願い、思いがイエス・キリストの名前=ご性格、罪の贖いのみ業、みこころ、に従って父なる神に受け入れられるからです。
これはイエスの御業によって、私たちの祈りが神のみこころにまで高められ、変えられることを意味しています。このようにクリスチャンは、イエスの名前によって祈ります。